【断食体験記】IARP根府川道場に2泊3日で行った話(前編)
はじめに
こんにちは。またまたお久しぶりになってしまいました、くろえです。
先日、ずっと行ってみたかった「断食合宿」(というより3食は食べるのでファスティングというほうが近いかも知れない)に参加しましたので、こちらの記録をさせてもらいます。
以下、[前編][後編]の2部作で、
- [前半]「合宿参加のきっかけ」「道場がどのようなところだったか」「どのような1日を過ごしたか」
- [後半]「回復食期の自らの変化」「この合宿の意味合い」
について語ろうと思います。では、はじまり、はじまり。
きっかけ
中高時代から仲良くしている大好きな友人が、断食合宿に行った、という話を聞いた。
かねてより、食欲コントロールに問題を抱えており、食との向き合い方を人生の中で考える機会も多く、食の福利厚生に関する企業に入社してしまうくらいには、「食の業」と私の人生の関わりは根深い。
この関係について、今一度見直し、自分の心身の健康について、向き合う機会がほしいと思い、断食道場の門を叩くことにした。
IARP根府川道場に決めた理由
まず、今回お伺いしたのはこんなところだ。
断食道場に行こう、ということで、断食の出来る宿泊施設を調べてみると、
- リラクゼーション(マッサージなど)を重視したもの(リゾート地に多い)
- ヨガなど、身体を動かすことを前提とした少食
- 絶食を基本としたもの(有名なのは成田山の断食。ストイックになればなるほど宗教色が強くなる印象)
など、いろいろなものがあった。
このなかで、
- 2泊3日という比較的短期でも参加できる(私はまだ有給がない)
- 東京から比較的行きやすい(伊豆とかはやや遠い)
- 価格がリーズナブル(1泊10,000円以内くらいを希望)
- そこまでストイックではないが、ゆるくもない(ほどほどの厳しさ)
- 個室がある(集団生活への適応性が驚くほど低いため)
という制約をすべて満たしているのがこの施設だった。
(にんじんの酵素ジュース、というのが美味しそうだな、というのも理由の1つではあった。)
(かつ、地元に近く馴染みがあったのも、選定理由のひとつかもしれない。)
基本的なスケジュール
HPに記載があったので、こちらにも。
(これは一例だそうで、順番が前後することはままあるようだ)
06:00 ~ 世界平和のお祈りと瞑想
07:00 ~ 足揉み・経絡体操など
09:05 ~ 朝食 りんごとにんじんのジュースなど
09:45 ~ 掃除(15分程度)・休憩
10:00 ~ チェックアウト & チェックイン
11:00 ~ オプション
13:30 ~ 海や山で玄米おにぎり、その他。
15:30 ~ 温泉(90分程度)
17:30 ~ 夕食 サラダと味噌汁、豆乳など
18:30 ~ ヨーガクラス
20:00 ~ 瞑想(30分程度)
22:00 ~ 消灯
というわけで、以下に、実際の体験記を記していく。
断食前日
明日から断食!ということで、夜の前職仲間たちとの飲みでは歌舞伎町の温野菜でたらふく鍋を食す。自分の食べたいものだけを食べられる、大好きな肉や野菜を注文しまくる幸せ。
明日からしばし東京を離れるので、彼氏にも会い納めである。喧嘩などしつつ、最後の夜を惜しみつつ楽しむ。
断食1日目(移動中)
自宅に立ち寄り、品川から東海道線にて根府川まで移動する。とにかく眠い。当日朝早く起きたからかも知れないが、電車の中では爆睡。
東海道線に乗る品川駅では、とにかく食品類が目につく。電車まで時間があるため、駅ナカのパン屋さんを散々見る。
ああ、やばいよー。世の中が煩悩に満ちているよー。
到着したら、根府川駅まで迎えに来てもらう。怪しくないか?大丈夫か?など、不安を抱えながらも到着。
優しそうな道場長が迎えに来てくれた。なんか、大丈夫そう、という予感を持ち、向かう。
断食1日目(到着後)
根府川駅から山の方へ車を走らせると、道場はあった。緑に囲まれた、豪華とは言えないが、すがすがしいところだな、と思った。
到着後は(神社という位置づけなので)手を清めてから居間へ。
そして到着早々、早速ウォーキングに出かけることに。
圧倒されながら、あれよあれよという間に、林の入り口へ。
道は概ね舗装されているものの、ゴールは11km先のトンネル。ここはどこだろうか。
気温はちょうどよく、歩いていても心地よい。ときおり見える滝や川の音に癒やされながら、友人と話をしながら歩いていた。
途中中程で休憩。シートを敷いて、さながら遠足である。
小豆の入っている酵素玄米おにぎりは、3日寝かせたものらしい。空腹に、身体に良さそうなものは、無条件に沁みる。さらにプルーンも。プルーンは苦手だったのだが、腹持ちしそうだし、好きになりそうだ、と感じた。
また、この道場では各食事のときに「生姜湯」が振る舞われるのだが、これが非常に美味。ポットにスライスした生姜を入れて、熱湯を注いだだけのようだが、これが絶妙に胃に心地よく、何度もお代わりしたいと思うような、不思議な飲み物だった。家でも再現したいなあ。
さて、昼食も終わり、ラストスパート。
みんなに遅れたりしつつ、女子2人お構いなしでエンドレストーク。マイペースながらもなんとかゴールまで到達し、お待ちかねの、湯河原温泉。
アメとムチが上手に設計されている・・・!と思った。最高のご褒美!
温泉から帰宅してからは、息つく間もなくヨガと瞑想へ。
疲れた体をいたわるような優しいヨガで、身体の詰まりが取れるような気がした。
ドアを開けると外では金木犀の匂いが。
嗅覚が敏感になっているのだろうか、寒さも相まって、鼻の奥がきゅ、と閉まるような感覚を受けた。
20時すぎには夕食。サラダがメインなのだが、これが意外とお腹いっぱいになる(そのときは)。でも、その後の空腹が不安で、ドレッシングまで飲み干してしまった。
食後はウォーキングの疲れからか、部屋に帰ったら速攻で眠ってしまったのであった。
断食2日目
早朝(3時半!)に予定されていた赤富士見学は、天気により開催とのことで、中止になったようだ(開催時は起こしてくれるらしい・・・!)。
それでも起床は5時50分。
6時からは世界平和のお祈り。お祈りや般若心経を読む時間。声をだすことで、気持ちが不思議と落ち着く。心がここにある、という感じだ。
まどろみのなかで、肌にひんやりする空気が気持ちよく、また、瞑想中は鳥の声と自分の呼吸だけが聞こえる中、とても心地よい時間を過ごした。
その後、朝の体操。2時間程度時間をかけて、じんわりと身体をほぐしていく。
普段なら朝から胃もたれに悩まされているが、感覚としては心地よい眠気と空腹。これは気持ち良いな、と思いながら、贅沢な朝の時間。
体操終了後にようやく朝ごはん。にんじんとりんごのジュースは、グラスになみなみ注がれていて、意外にもお腹いっぱいになった。
(ちなみに、お腹いっぱいの秘訣は作り方にもあるらしい。「バイタミクス」というスムージーに適したちょっとお高いブレンダーで作ることで、食材が潰れすぎないような塩梅になっているんだとか。)
(ちなみに奥に見えるのは「スピルリナ」という最近注目のスーパー食材。これのおかげだったのか?元気に過ごせていた感覚があった)
昼間はオプションのコースも選択できたのだが(山登りかウォーキングの好きな方を選択できる、2500円~)、私達は完全にへたっていたので、近くのヒルトン小田原の温泉に行くことに。
それでも坂道を4.5km、1時間弱歩いたのでなかなかの疲れ。
リムジン・・・!
というわけで癒やしの昼食はおにぎりとプルーンをまさかのヒルトンで。笑
アフタヌーンティーやブッフェが有名なヒルトンで、おにぎり。笑
それでも自然とお腹が一杯になるのが驚きだった。
ヒルトンの成り立ちなどについて友人と話しながら、温泉に浸かり、一息つく。
ヒルトンの休憩所での居眠りは、とても気持ちよかった・・・!笑
その後は道場長に根府川駅まで迎えに来てもらい、昨日同様、2時間程度のヨガと瞑想。
それから、夕食。サラダだけではなく、高野豆腐が出ていたため、食感を楽しみながら食べることができた。
・・・ものの、あまり当日は体を動かしていなかったからか、眠れない。
同行者はすやすや寝ているため、電気をつけるわけにもいかない。
所在ないので、ひたすら食べログで美味しそうなパン屋さんを調べる、テロ行為。
「案外食欲は(食べなくても)大丈夫なんだ」という自らの感想に嘘偽りを感じる。
断食中は努めて水を飲んでいたので、トイレが近い。日常生活においても、早起きのためには夜のうちの大量な水分摂取が必要なんじゃないか、など、どうでもいいことを考えながら眠りにつく。
断食3日目(終了日)
朝、5時50分に起床。自然と早起きできるようになったことに驚く。
昨日通り、お祈りと体操。コミュ障ではあるものの、じょじょに場に慣れてきて、道場のお兄さん(おじさん?笑)とも楽しく話すことができた。
棒を使って体をほぐすのだが、これが絶妙に気持ち良い。2本で6,000円とのことで、思わず購入してしまった。家でもやれよ、未来の自分。
移動時間には少し海も見え、いい立地だな、としみじみ(昔は木がそこまで高くなかったので、海も一望できたんだとか)。
朝は昨日同様のにんじん・りんごのミックスジュース。美味しい。味覚に対する感度が高くなっているのだろうか。
そんなこんなをしているうちに、あっと言う間に解散の時間に。
別れを惜しみつつ、庭になっている夏みかんをもいでもいいと言われ、初の夏みかん狩りを経験する。
他の参加者の人とも話ながら、もっといろいろ話ができたら楽しかったのかな、とも思った(私達は個室、皆さんは大部屋だったため、話す機会は少なかった)。
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以上、合宿中の記録でした。
次回も乞うご期待・・・!